このままだと自然体験系イベント稼業は焼け野原になるんじゃないか

COFFEE BREAK

お米を思い浮かべてほしいのです。

田んぼを環境整備をしたのち、稲の苗の育成にはじまり、田植えをし、草取りや施肥などの諸々の管理をした後に、収穫を迎え、さらにそのあとに乾燥、脱穀、袋詰めといった作業によってはじめてお米は出荷が可能になります。

すなわち、お米のキャッシュポイント(売上の入金のタイミング)は、お米の出荷が終わった時点なんです。

それまでのプロセスの間に何らかの理由でお米がダメになった時(台風が来て稲が倒れた等)、出荷はできなくなり、それまでに費やしたコストもパーになってしまいます。そして、また来年に向かって資金が確保できればいいのですが、来年の出荷までキャッシュが続かないようだと、いよいよ稲作を廃業しなくてはいけなくなります。

これと同じようなことが、イベント稼業にも言えるのです。

多くの人が誤解しがちなんですが、イベントは開催当日が大変と思われがちなんですが、多くのコストと労力と時間がかかるのは、その企画から準備までの期間です。

特に自然体験系イベント稼業は、当たり前ですが自然相手にスケジュールを組む必要があります。田植えの期間を過ぎてしまったら、田植えの体験イベントはできません。

今年、コロナウイルスと緊急事態宣言の影響で、イベント稼業の一番の稼ぎ時でもある春先からゴールデンウイークのイベントが軒並み中止や縮小を余儀なくされました。そして、第二波が来て、もう一つの稼ぎ時である夏休みがこれまた保障もなにもされない「自粛」というプレッシャーにさらされています。政府が言っているのは、自粛ではなく「他粛」ですよ。

何よりも辛いのは、スケジュール的に先の見通しを非常に立てづらいことです。

コロナウイルスの第二波は秋口から冬にかけてくると、多くの人が思っていました。

しかし、それが高温多湿で紫外線も強い夏の時期にもう起こっている。

当然、秋、冬はもっとひどくなるかもしれないと想像せざるを得ない。そうすると、来年の春もイベントどころではなくなっている可能性だってある。

そうした最悪のリスクまで想定しながら、イベントの企画準備をできるというのはよほどの体力がないとできません。

本当にこのままでは、自然体験系のイベント稼業は軒並み焼け野原状態になり、今まで積み上げてきたものがまたゼロに近くなってしまうどころか、マイナスの状態になるんじゃないかと心配で仕方ありません。

結局はコロナウイルスの収束が期待できるようなワクチンや薬に期待するしかないと思うと、なんと脆弱なビジネスかと自虐的になってしまいます。

はてさてどうしたものでしょうか。答えのなさそうな難問に挑み続けています

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